4年ぶりの海外旅行です。感無量です。前回は2019年末の台北マカオ&でした。
「久しぶりの海外は、まず台湾から始めよう。」という雑誌「BRUTUS」2023年5月号の特集に大きくうなづき、行き先は台湾に決めました。
今回は行ったことのない中西部を中心に、台北には寄らない旅程になりました。
- 1日目 成田空港→桃園空港→板橋泊
- 2日目 板橋→嘉義→阿里山→沼平泊
- 3日目 沼平→阿里山→奮起湖→嘉義泊
- 4日目 嘉義→桃園泊
- 5日目 桃園空港→成田空港
日本での事前準備
事前準備は夫の担当です。
航空会社
コロナの間に新しい航空会社か就航していました。スターラックス航空がキャンペーンをしていたので予約しました。初めてなので楽しみです。
ホテルの予約
ブッキングドットコムにて。
鉄道の予約
新幹線の予約
板橋→嘉義、嘉義→桃園の新幹線を予約しました。kkdayの外国人料金で2割引、さらに2名分買うと1名分無料キャンペーン適用でお得でした。
阿里山森林鉄路の奮起湖→嘉義を予約する
2週間前に販売開始、瞬殺で売り切れるとのことなので、頑張って取りました(もちろん夫が)。座席指定がないので、当日行ってみないとわかりませんが、販売数が決まっているので座れないということはないのでは? と予想。こちらは電子チケット。
予約ページ https://afrch.forest.gov.tw/Ja/0000270
バスを調べる
嘉義→阿里山
事前予約可能ですが、日本からは予約できず、現地のファミリーマートのファミポートで予約できることがわかりました。
阿里山→奮起湖
予約不可のようです。当日頑張るしかありません。
空港から板橋
地下鉄は乗り換えが必要、一方バスなら直通なので、時間も変わらないので、バス利用に決定。
SIMカード予約
普段利用しているUQ mobileは、ローミング料金を払えば、いつものギガから使えるようですが、今回はやめました。
これまではルーターをレンタルして家族で共有していましたが、一人一人にプリペイドSIMカードを入れることにしました。2023年の我が家の3大出来事のひとつである「家族全員iPhoneユーザーになる」が達成されたからこそです。笑
こちらもkkdayで予約しました。5日間データ無制限、通話も少し可能というものを予約しました。
悠々カード
交通系ICカードです。バス料金の端数を気にしなくてよく本当に楽なので、着いたらすぐに購入することにします。空港の鉄道案内やコンビニなどどこでも買えるでしょう。
自動化ゲートの登録をする
成田空港で時間に余裕があったので、初めて登録しました。
出国審査場の左隅で手続きできました。書類に名前や住所、生年月日、パスポート番号などを記入し、係員のいる窓口で指紋登録をするだけで、1人5分もかからなかったと思います。
登録後は出国審査場に戻り、自動化ゲートへ。自分でパスポートをスキャン、写真を撮る、指紋を取るの3ステップですが、待ち時間ゼロなので、合計1分くらいで審査場通過です。はやーい。
1日目 板橋
SIMカードと悠々カードを入手する
予約していたSIMカードを受け取りました。店員さんが素早くカードを入れ替えてくれました。電源オフにもせず、ささーっと、神業でした。笑
この店に悠々カードがあったので購入しました。観光客仕様でかわいいです。
現金を入手する
キャッシングで、帰国後すぐに振込で返済としています。到着ロビーの台灣銀行ATMにて。
悠々カードにチャージする
悠々カードは購入時はゼロなので、何はともあれチャージです。ターミナルにあるセブンイレブンでもできましたが、今回はチャージ機でやってみました。セブンイレブン、チャージ機共に、現金チャージのみです。
板橋までバスに乗る
板橋行きのバスは大有巴士の1社のみでした。早速悠々カードでピッとして乗車です。下車時は不要。150元。
ボルボのかっこいいバスでしたが、車内に停留所表示がないので、大有のウェブサイトにある路線図とにらめっこして無事下車しました。
嘉義〜阿里山のバスの切符を買う
ファミリーマートのファミポートで無事購入できました。
夜ごはん
Googleマップで調べた酸菜白肉鍋のあるお店へ。地元客で賑わうお店でした。お店の方はスマホで巧みに翻訳しながら親切にしてくれました。大満足です。
2日目 板橋〜阿里山
朝ごはん
楽しみにしていた駅弁は、時間が早くてまだ売っていませんでした。代わりに粥と素油飯(おこわ)を購入です。120元。
板橋から嘉義
kkdayで予約した新幹線の切符を発券しました。スムーズです。
久しぶりに乗る台湾新幹線「高鐡」は変わらず快適でした。東海道線新幹線で廃止された車内販売がまだあって感動しました。売り子さんは若い男子です。そのほか、ゴミを集めて回ってくれる方がいたのにも感激しました。駅で買ったコーヒーを飲みながら優雅に過ごしていたつもりがのちに悲劇に変わるとは夢にも思わず・・・続く。笑
嘉義から阿里山〜過酷なバス
嘉義駅を出ると、白タクの客引きがちらほらいるので不思議に思いながらバス乗り場に行くと、長蛇の列が! そこにも客引きがさかんに勧誘しています。なるほど、こんな人数全員乗れるかもわからないし、人数がいるなら意外とタクシーのほうが楽なのかも! 実際見知らぬもの同士の2組が交渉成立して列を抜けていきました。
私たちは予約していたのですぐに乗せてもらいましたが、他のみなさんは現金払いや悠々カードで乗車していました。全員乗れたのかな? こんなに混雑している路線に予約なしで挑むなんて勇気あるなと思います。
乗れたのはよかったですが、バスの車体横の荷物スペースはとても狭くて、車内に持ち込むしかないのでした。
長いバス旅につきものの困りごと・・・
なにしろ3時間ほどのバス旅なので、乗車前にトイレを済ませました。それでも、あのたっぷりコーヒーがじわじわと効いてきて・・・おちおち居眠りもできず、シートベルトも圧迫されてつらいから外して、もう限界かも! というころに、運転手さんからの神の声が! トイレ休憩とあっちのほうは景色もええよ〜と(想像)。いやもう本当に助かった。秀峰錦記製茶所さん、長距離バスの民にトイレを提供してくれてありがとう!
雲海も素晴らしいところでした。
阿里山到着
バスを降りて阿里山国家森林有楽区入口へ向かいます。入場料は1人300元。バスを降りるときに運転手さんからも買えるようでしたが、ゲートでも買えました。現金かVISA。少し歩いていよいよ阿里山森林鉄路の阿里山駅です。
昼ごはん
鉄道に乗る前に腹ごしらえです。麻油鶏鍋。
阿里山〜沼平
ホテルのある沼平まで一駅。
散策
沼平から神木
ホテルから神木までは歩いて散策です。沼平からはほぼ下り坂という地球の歩き方情報に従って大正解でした。
阿里山森林鉄路は、日本統治下、林業のために作られた鉄道です。ここで採れた良質な檜は、日本の神社に多く使われたとか。
神木〜阿里山
この区間も阿里山森林鉄路に乗りました。
阿里山茶を買う
阿里山駅の買い物エリアのお茶屋さん「翠雅堂」で阿里山高山茶を買いました。
夜ごはん
「山賓餐庁」で920元。
3日目 阿里山〜嘉義
沼平〜祝山 ご来光を見に行く
この路線は日の出を見に行く時間しか走っていません。毎日の日の出時刻が違うので、毎日運行時間がウェブサイトか駅に発表されるのでした。
この日は日の出時刻7時2分、阿里山駅発が5時50分と発表されました。私たちのいる沼平駅は阿里山駅の次なので、5時55分発。阿里山駅周辺にはたくさんホテルがあるのに絶対乗れないよね? どうするんだろうと思いながら、5時半過ぎに駅に着くとすでに30人くらい待っています。ベビーカーですやすや眠っている赤ちゃん連れまで! 私たちの後ろにもどんどん並んでいきます。
そうはいってもここは阿里山観光のハイライトのひとつ、きっとなにかしら術があるはずと、粛々と待っていました。
汽笛が聞こえ、踏切も鳴り出しいよいよ沼平に列車がやってきましたが、ぎゅうぎゅう詰め。そりゃそうよね、どうするんだ? するとなんと、通過です。よく見ると沼平駅の客は誰もホームにすら入っていないのでした。。
きっと何かしら策があるはず。ほどなくして改札が開き、ホームに入れました。よしよし。しばらくして2番列車が入ってきましたが、やはりぎっしりです。でも始発よりはマシかも? 通勤電車に慣れた日本人には平気平気と見ていたら、あっという間にみなさん乗り込んで、危うく乗りはぐれるところでした。
真っ暗な森の中を時折ビュンビュン飛ばして、約25分で終点祝山駅に到着です。このとき6時35分。すでにほんのり明るくなってきていました。駅前にも展望台がありましたか、さらに上の小笠原展望台へ向かいます。
かなり急な坂を上ること15分くらい、息も絶え絶え小笠原に着くころには、かなり明るくなってきました。日の出の方向には、台湾で一番高い玉山がでん! とそびえていますが、てっぺんには厚い雲が。
ピカーっというご来光を拝むことは残念ながらかないませんでしたが、目的達成ということで。
帰りの祝山発の最終列車は7時半。本当に日の出の間しか運行していない路線なのでした。またまた行列に並びます。乗れるのかな?
私たちは間に合いましたが、乗らない人も多数です。ぶらぶら歩くのかしら、朝からなんて屈強な人たちなのでしょう。
行きは真っ暗でまったくわかりませんでしたが、列車の両脇が山の斜面ギリギリという区間もありました。よくもまあこんなところに鉄道敷いたものです。
ホテル〜阿里山 シャトルバス
沼平→阿里山の列車はまだ動いていないので、阿里山まではホテルのシャトルバスで送ってもらいました。阿里山国家森林有楽区出口まで歩いて阿里山に別れを告げます。
阿里山〜奮起湖 過酷なバス移動再び
さてここからがまた戦いです。阿里山→嘉義は予約可能ですが、手前の奮起湖までは並ぶしかありません。到着時にすでにこんな列が。
一方、嘉義までの予約者が続々と隣の列に並んでいきます。バスが到着したら当然そちらの列から優先で乗車です。まさか? 乗れない?
予約なしの列が進み、車内に入るともうほとんどの席が埋まっていました。なんとか私たちはなんとか座席を確保しましたが、後の人たちはなんと立ち乗車です。くねくね山道ですよ?! みなさん屈強過ぎます。私たちより後に来たけど座れた日本人カップルの女子が、悪いけどあたし立ってるのは無理だわ、、、と呟いていました。うん、私も無理。
行きと同様荷物も席に持ち込みなので、非常口付近や、通路にもどんどん置かれ、そのすきまに何人もの人が立って、出発となりました。
1時間ほどで奮起湖に到着。私たち以外にも降りる人がいたので、みんな座れたといいのですが。
奮起湖散策
駅のロッカー
まず奮起湖駅に向かい、コインロッカーに荷物を預けました。個々に料金を入れるのではなく、料金機に入れたところの番号を押す、お金を入れる、鍵がかかる、開けるときのパスコードが印字されて出てくる、という仕組みでした。現金払いでしたが、楽しかったです。
昼ごはん
ここ奮起湖は、駅弁発祥の地だそうです。嘉義を朝出発した阿里山森林鉄路が、到着するのがちょうど昼だったからだとか。
骨付の豚肉、排骨のせが台湾ならではですが、私は素食にしました。野菜弁当です。
老街と老老街
奮起湖は中西部の九分とも言われているそうで、老街という狭い坂道にたくさんのお店がぎゅっと集まっていて、楽しめました。名物は阿里山茶、野生愛玉、
さらに坂を下っていくと老老街があります。そこにも商店街が広がっていました。
奮起湖駅〜嘉義駅 阿里山森林鉄路も過酷な移動
奮起湖14時半発なので、駅の見えるカフェでコーヒーを飲んでゆっくりしていました。
遠くに見える駅ホームに人がたくさんいます。停めてある列車見学かななんて思っていましたが、人だかりはほとんど動かないのです。まさか、並んでる?! コーヒーカップの向こうを拡大してみるとーーー
めっちゃ並んでるじゃないですか!! やばいやばいと駅に向かい、荷物を取り出しホームへ。やっぱり並んでました。あまり明確な列ではなく、なんとなく各号車ごとな感じが不安です。やーん、座れるかなぁ。
いよいよ入線です。一両につき出入口はひとつ。どっと乗り込むと、一両はじからはじまで切れ目のないロングシートで、びっくりしつつもなんとか席ゲットです。でもやはり座れず立っている人も何人かいました。吊り革はありますが、車内が狭く、シート前に立っている雰囲気ではないので、立ちの人は出入口付近にいました。
出発後、切符拝見がありました。私たちは電子チケットでしたが、ほとんどの方は紙でした。山登りのグループが多く、旅行代理手に頼んでいたりするのかなと思ったりも。
途中で降りるグループがあり立っていた人が座れたり、乗ってくるグループはそのまま立っていたり、一方奮起湖から座れた人は爆睡している人多数、のんびりとした雰囲気の車内でした。
標高1,400メートル余りの奮起湖から30メートルほどの嘉義まで、2時間余りの鉄旅でした。ウェブサイトで各駅の説明を読んだり、時折現れる雲海を見たりしているうちに、あっという間に嘉義に到着しました。
このウェブサイトは秀逸でした。
夜ごはん
夜市散策
牛肉麺と汁なし麺は台湾ならでは。「焦家好味道」にて。
熱炒に行ってみる
近頃テレビでよく見る台湾式居酒屋、熱炒に行きました。お店の名前は「故郷焼烤熱炒」、赤ちょうちんがお店の前にありました。
ビールもグラスも自分で冷蔵庫から出して飲むのが熱炒式です。
高級レストランもいいけれど、普通のお料理が食べられて楽しかったです。
夜のおやつ
屋台の豆花
嘉義の豆花は、シロップではなく甘い豆乳をかけるとか。
初めて食べるお菓子「状元糕」
屋台で女性がせっせと作っていたおやつ。エリンギみたいな形の型に白いもふもふしたものと、胡麻粉またはピーナツ粉を詰めて、蒸し器にセット、数秒蒸し上げたら出来上がりです。この蒸し器も、ガス管のような管の先端から直接蒸気がが出ていて、型を直接それにセットするという、ものすごく原始的というか直接的なものでした。1つ出来たら保温のためせいろに移して、また次のを作る。1つ1つその作業を続けていくのでした。
この白いものは、おそらく山芋系? 鹿児島のかるかんみたいな食べ物なのかなと思ったのですが、調べてみると、白玉粉なのだそうです。白玉粉のざくざくした感じが残っているので、あまり水を多く加えないのかなと思いました。下の方のブログに詳しく書いてあったので引用させていただきます。
4日目 嘉義〜桃園
朝ごはん
恋しくて自作までしていた鹹豆漿と蛋餅、ついに本場で食べられました。感激です。台湾おにぎり飯糰も。「豆漿志早餐店」にて。
嘉義散策
日本統治時代の古い建物がかなり多く残っていて、それを生かしてショップやカフェやギャラリーとして生まれ変わっているところが多くあるそうです。古いけれどかわいらしい建物を散策しました。
嘉義文化創意産業園区
酒造所だったところをリノベーション。団地みたいでかわいい建物には、オーケストラの事務局があったりも。
元テーラーのカフェ
めちゃくちゃ人気のカフェでした。店員さんも英語ぺらぺらの若者。「麵茶」のおだんごをテイクアウトしました。「新華美西裝社」にて。
麵茶はたぶん、はったい粉みたいなものだと思います。
阿里山森林鉄路車庫園区
阿里山森林鉄路の昔の車両がごろごろ置いてあります。入場無料でした。1時間に1度、構内を走る列車に乗ることもできるようでした。
昼ごはん〜デザート
火鶏肉飯を食べる
嘉義の鶏肉飯は、にわとりではなく七面鳥で、火鶏肉飯というそうです。にわとりより脂っこくて、たれもちょうどよく美味しかったです。「劉里長雞肉飯」にて。待っている間に、注文用紙に記入するスタイル。
豆花を食べる
「BRUTUS」に出ていたおしゃれ豆花屋さんへ。ここは病院だったところを改装したところだそうです。豆花は、シロップがけと豆乳がけ両方ありました。
嘉義のホテル
ここは、日本統治時代に台湾代表として甲子園に出た高校を描いた映画「KANO」インスパイアの宿のようでした。窓から180度嘉義の街が眺められるというお部屋でした。
在来線嘉義駅から高鐵嘉義駅まで移動する
阿里山森林鉄路が着いたのは在来線の嘉義駅、そこから新幹線高鐵の嘉義駅まではバスで30分くらいかかります。ホテルのある側の反対側になるので、通行票のようなものをもらって渡りました。通行票は新幹線の切符を通すと出てくる仕組みで、無料です。
反対側はのどかな雰囲気でした。
高鐵行きバス乗り場。
高鐵嘉義駅で時間があったので、ついつい回転寿司屋に入ってしまいました。
嘉義のパイナップルケーキの味見も。
嘉義→桃園→ホテル
新幹線は順調。桃園駅付近には、巨大なアウトレットやIKEAがありました。帰国前にここで時間をつぶすのもありかもしれません。空港よりもアウトレットのフードコートのほうがいいという話も。
私たちは翌朝早い便なので、トランジットホテルを予約していました。夜ごはんはホテル内の広東料理にしました。
ニューイヤー花火
夜中にバンバンと鳴り響くので飛び起きると、ホテル周辺のあちこちから花火が上がっていました。なんということもない場所なのに、こんなにたくさん花火が上がるとはびっくりです。ハッピーニューイヤー!
5日目 桃園→成田
早朝5時50分ホテル発のシャトルバスで空港に向かいました。朝早すぎてフードコートはまだ半分くらいしか開いていませんでしたが、最後に麺線を食べられて満足です。
おまけ
スターラックスの機内食は、ビーフorチキン? の事前予約ができるようでした。座席番号のメモを見ながらCAさんがテキパキの配り、予約のない人は最後に回ってきました。
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